家庭の庭にはどっちが安全?|人工芝 vs. 天然芝の人体への影響を徹底比較
庭づくりを計画する際、人工芝と天然芝のどちらを選ぶか迷う方も多いでしょう。景観やメンテナンスのしやすさも重要ですが、人体への影響も考慮するべきポイントです。
本記事では、人工芝と天然芝の人体への影響を徹底比較し、どちらが家庭の庭に適しているかを解説します。
1. 人工芝の人体への影響
(1) マイクロプラスチックと化学物質のリスク
人工芝は主にプラスチック素材(ポリエチレン・ポリプロピレン)で作られており、使用や摩耗によって微細なプラスチック片が発生します。これがマイクロプラスチックとなり、吸入や皮膚接触による影響が懸念されています。
また、一部の人工芝には以下の化学物質が含まれている可能性があります。
※すべての人工芝に上記の物質が含まれているとは限りません。また、人体に影響を与える規定値を越えているかも個別に判断する必要があります。
また、人工芝に使われる充填材(ゴムチップ)にも有害物質が含まれていることがあり、長時間の接触が人体に影響を与える可能性があります。
(2) 熱の蓄積による健康リスク
人工芝は熱を吸収しやすく、夏場は表面温度が50〜70℃に達することもあります。裸足で歩くとやけどのリスクがあり、小さな子どもやペットにとって危険です。
また、高温になると化学物質の揮発が加速し、呼吸器系への影響も懸念されます。
(3) 通気性と湿度の影響
人工芝は水はけが悪く、湿度がこもりやすい特徴があります。これにより、カビやバクテリアが繁殖しやすくなり、アレルギーや皮膚炎の原因になることがあります。
2. 天然芝の人体への影響
(1) 花粉・アレルギーのリスク
天然芝は人工芝と異なり化学物質の心配はありませんが、イネ科の芝(バミューダグラス、ケンタッキーブルーグラスなど)は花粉症の原因になることがあります。
(2) ダニ・害虫の発生
天然芝は自然な環境を作るため、ダニや蚊、ノミなどの害虫が発生しやすい点に注意が必要です。これらは皮膚トラブルや感染症の原因になることがあります。下記のような対策があります。
(3) 農薬・除草剤のリスク
天然芝を美しく保つために、除草剤や農薬を使用すると人体に悪影響を与える可能性があります。特に、グリホサート系除草剤(ラウンドアップなど)は発がん性リスクが指摘されています。無農薬・オーガニック管理を心がけたり、雑草を抑えるために芝の密度を高めるなどの対策が必要です。
(4) 転倒・ケガのリスク
芝生が濡れていると滑りやすく、転倒のリスクがあります。特に、地面が不均一だと捻挫や転倒の危険性が増すため、平らに整地し、しっかり根付かせることが重要です。
3. 人体への影響を比較
4. 家庭の庭にはどちらがおすすめ?
芝生以外でお庭におすすめの植物はこちらです。
まとめ
■人工芝はメンテナンスが楽だが、マイクロプラスチックや化学物質のリスク、夏場の高温化でやけどが懸念される
■天然芝は自然な環境で安全性が高いが、花粉や害虫、農薬の使用による影響に注意が必要
■安全性を最優先するなら、低アレルギーで低メンテナンスの天然芝(もしくはディコンドラ・クローバー)がおすすめ
家庭の庭を快適で安全な空間にするために、それぞれの特徴を理解し、最適な芝を選びましょう!