これって詐欺?訪問販売・点検商法の見抜き方と対策
突然、自宅に業者が訪ねてきて『無料で点検します』と言われたことはありませんか?
訪問販売や点検商法は、一見親切に見えて実は高額な契約を迫る悪質な手口が多いのが特徴です。この記事では、よくある手口や詐欺を見抜くポイント、対策について詳しく解説します。
1. 訪問販売・点検商法とは?まずは手口を知ろう
訪問販売・点検商法とは、業者が突然自宅を訪れ、家の設備や屋根、外壁などの「無料点検」を申し出る手口です。その後、「すぐに修理しないと危険です」と不安を煽り、高額な工事契約を結ばせることが狙いです。
【よくある手口の例】
✅ 「近所で工事をしているので、ついでに点検しますよ」
✅ 「キャンペーン中なので、今なら特別価格にできます」
✅ 「このままだと雨漏り(故障)しますよ」
ちなみに、訪問しているセールスマン本人は「本当に良い商品だ」と思って売っているケースもあります。営業研修でそのように教えられるからです。下心のない営業トークだからこそ信じてしまうこともあるので、親切そうな人だからと言って簡単に信じないでください。どんなに良い人そうに見えても、相手が男性でも女性でも、若くてもベテランでも、まずは警戒しましょう。
2. こんなセリフに要注意!詐欺業者がよく使うフレーズ
悪質な業者は、不安を煽るような言葉を巧みに使って契約を迫ります。
【要注意フレーズ】
🚨「今すぐ修理しないと、大きな事故になります!」
🚨「保険を使えば実質無料で工事できます」
🚨「今日契約すれば半額にします!」
こう言われたら要警戒!こうした言葉を言われた場合は、すぐに契約せず家族や知人に相談しましょう。
3. 実際の被害事例から学ぶ!騙されやすいケース
実際にあった被害事例を知ることで、同じ手口に引っかからないようにしましょう。
事例①
「大阪ガスの子会社から来ました」と言われ、大手の子会社なら大丈夫だろうと思ってエコキュートの点検をしてもらった。「部品が劣化しているので交換が必要ですね」と言われ、修理を申し込んだが高額だったので、検討すると言って断った。あとで知人に相談したら「うちにも来たけど、それって詐欺だよ」と言われて青ざめた。
事例②
外壁塗装の訪問販売業者に依頼したところ、施工がずさんで、ひどい仕上がりに。別の業者にやり直しを依頼する羽目になり、無駄な費用が掛かった。
事例③
太陽光の蓄電池の訪問販売が来た。「近隣で事例を作りたいから安くします」「心配なら会話を録音してもらっても構わない」と言われ、見積もりだけしてもらうことにした。後で調べたら、悪質な詐欺会社であることが判明した。
4. 訪問販売の詐欺を防ぐための5つの対策
「騙されないために、具体的にどうすればいいの?」という方のために、すぐに実践できる対策を紹介します。
✅その場で契約しない!
即決はNGです。契約を急かされても、「今すぐ決められない」とはっきり伝えて家族や知人に相談しましょう。
✅会社名や担当者の身元を確認する
名刺や会社のウェブサイトを確認し、信用できる業者かチェック。Googleのクチコミも参考になります。検索しても出てこない会社は架空会社の可能性があります。レンタルオフィスを契約して、事務所登録しているだけの実体のない会社もありますので、しっかりと調べてください。
✅クーリングオフ制度を使う
クーリングオフとは、訪問販売で契約してしまっても8日以内なら契約解除が可能な制度です。訪問販売においては、法定書面を交付する際に、クーリングオフができる旨を口頭で告知する義務があります。法定書面の要件を満たしていない場合や告知義務を果していない場合には、クーリングオフの起算日は開始しません。よって、いつまででも契約解除が可能です。
しかし、契約書に小さな字で書かれていることもあるので、「ここにサインを」と言われても簡単にサインしないでください。同意したとみなされて、クーリングオフを使えなくなる可能性があります。
✅消費者センターに相談する
少しでも不安を感じたら、188(消費者ホットライン) に電話しましょう。今後の対応についてアドバイスしてもらえます。
詳しくはこちら ▶︎消費者ホットライン
✅しつこい場合は警察に通報する
あまりに強引な勧誘や威圧的な態度を取られたら、110番通報も検討しましょう。「通報したら報復されるかも…」と恐れず、通報してください。警察の方で近隣の被害状況を把握していた場合、捜査協力にもなります。
5. 訪問販売が来たときの対処法
もし訪問販売(無料点検)が来たら、以下のように対応しましょう。
■玄関を開けずに対応する
インターホン越しに「今から出かけるので話を聞く時間はありません」「必要ありません」と伝えるだけでOK。念の為、インターホンの履歴を残しておくと、何かあったときに役立つかもしれません。
■しつこい場合は通報する
しつこく勧誘されたり、怖い思いをしたら、消費生活センターや警察に相談しましょう。「通報しますよ」といえば大抵の場合、退散します。
■きっぱり断る
「興味ありません」「必要ありません」と毅然とした態度で断る。「ノルマがあるんです!お願いします!」と言われて「話を聞いてあげないとかわいそう」なんて思わなくていいので、しっかり意思表示してください。
まとめ:怪しい訪問販売には冷静に対処しよう!
訪問販売や点検商法は、突然やってくるため、いざとなると焦るかもしれません。
この3つだけは頭に入れておいてください。
🔹 知らない相手に「無料点検」をさせない
🔹 その場で契約しない・サインしない
🔹 怪しいと感じたら警察や消費者センターに相談する
本当に親切心で声をかけてくる業者もいますが、じっくり調べてから依頼しても遅くありませんので、慎重に行動しましょう。