蛇溝の家の気密測定結果
いつも気密測定をして頂いている日本住環境さんから、蛇溝の家の気密測定結果が届きました。
今回も
0.24㎠/㎡という良い結果が出て一安心です。
オーナー様名はボカシていますが、気密測定を行うと「住宅気密性能評価書」と「気密性能試験結果」が届きます。
弊社ではこれをもってお住まいの気密性能を保証しています。
気密性能を保証するってどういうこと?
弊社も高気密住宅の設計施工をしていますが、きちんとした測定結果が出るまで「気密はちゃんととれているかな…」と内心ドキドキしています。
というのも、気密というのは
測定してみなければわからないからです。
いくら
図面上や計算で良い気密値が出ていても、施工が悪ければ気密は確保できません。
ですので、弊社では必ず全棟で気密測定を行い、お住まいの性能を保証しています。
根拠のない謳い文句でお客様を騙すようなことはしたくないからです。
「高気密」には基準がない
近ごろは、ほとんどの住宅会社さんが高気密高断熱を謳っていますね。
「営業さんが高気密って言うから、高気密なんだろうな~」と思っておられる方が多いと思います。
弊社も「高気密高断熱」を謳っている会社のひとつですが、そもそも「高気密」という言葉は法的に決まった基準がありません。
「数値が何以下だから高気密」とか「〇〇だから高気密です」と言える基準が存在しないのです。
だから、会社ごとに「高気密」を定義していて、その数値が異なるということです。
A社が1.0㎠/㎡以下で高気密だと謳っていても、B社では0.3㎠/㎡以下のことを高気密だと謳っていることもあります。
A社の気密性能がB社より大幅に劣っているにもかかわらず…です。
1990年の次世代省エネ基準では基準が決まっていたのですが、2012年の改正省エネ基準でC値が削除されました。
削除された理由は、大手ハウスメーカーの圧力とか、役人側の都合だとか言われていますが、はっきりと明言されていません。
ARCHでは0.5㎠/㎡以下が基準
明確な基準がないとはいえ、目指すべき数値が無ければ建築士も職人さんも困ってしまいます。
松尾設計室の松尾和也氏によると、「できれば1.0㎠/㎡以下がいい」ということでした。
あまり知られていませんが、気密性能というのは新築時のままずーっと維持できるわけではなく、気密劣化と言って少しずつ性能が落ちていきます。
そのことを考慮すると、1.0㎠/㎡ギリギリでは駄目ということになります。
そこで弊社では、半分の0.5㎠/㎡以下を最低ラインとし、それ以下の気密性能を得られるように施工しています。
高気密かどうかを見極めるには…?
気密性能を見極める方法はひとつしかありません。
それは、「気密測定」をすることです。
計算やシミュレーションで得られる数値には全く根拠がないので、実際に測定していなければ本当かどうか分かりません。
検討中の住宅会社で「弊社は高気密なので安心ですよ」と言われたら、「気密測定の測定結果を見せてもらえますか?」と聞いてみましょう。
そこで測定結果を見せてもらえたら、「この会社はちゃんと気密のことを理解して施工も出来ている」と判断していいと思います。
「気密測定をしたことがない」「ほとんどの物件で気密測定をしない」という場合、その会社の気密性能には信憑性がありません。
基準がないからこそ、施主側の勉強と理解が必要
多くの方は「C値とか気密とか難しくてよく分からない!」と言って匙を投げてしまいます。
良い家を建てられるかどうかはそこで変わってくるのではないかと思います。
このブログを見て「気密について知りたい」と思って頂けたら、弊社で開催している構造セミナーや、無料相談で気兼ねなくご相談ください。
誰にでも分かるように簡単な言葉でご説明します!
滋賀県に、本当の意味での高気密住宅がもっともっと増えればいいなと思います。