命だけでなく、
災害後の暮らしも守る強さを。
耐震等級は“地震に対する建物の強さ”を示す
耐震等級とは、地震に対する建物の強さを表します。 耐震等級1は建築基準法で定められた最低レベルで、震度6から7程度の地震に耐える程度の強度です。耐震等級2はその1.25倍、耐震等級3は1.5倍となります。
災害後も住み続けたいなら耐震等級3以上が必要
1995年に発生した阪神淡路大震災では多くの木造住宅が被害にあいました。そのことから現在の建築基準法(2000年基準)が定められました。
しかし、2016年の熊本地震では、2000年以降に建てられた木造住宅のうち約4割の住宅が被害を受けました。2000年以前の建物よりも2000年以降の建物の損傷が軽くなっていることから、耐震性能の向上があったと言えます。
しかしながら、全壊12棟・倒壊7棟という被害が起きていることから、“新耐震基準に沿っていても倒壊の危険がある”という事実が浮き彫りになりました。
構造計算(許容応力度計算)の耐震等級3が最も強い
建物の強度別に、阪神淡路大震災と同じ地震波で揺らしたシミュレーションした映像があります。映像を見ると、1.5以上の建物だけが残っているのが分かります。1.5以上の建物とはすなわち「耐震等級3」以上の建物です。
より安全な建物を求めるなら「構造計算による耐震等級3」以上を目指すべきです。
上記は、計算方法と耐震等級による強度をランク分けした表です。同じ耐震等級3でも、性能表示計算と構造計算では強度ランクに違いがあります。
構造計算を行なった耐震等級3は、性能表示計算を行なった場合に比べて強度が高くなります。これは、構造計算の方が多くの項目を検討しているためです。