【クロス剥がれ】修繕のタイミング
実は新築のクロス剥がれはよくあること
高気密高断熱の家にありがちなことなのですが、入居してしばらくすると壁紙が浮いたり剥がれたりする現象が起きます。
クロスのつなぎ目、壁の境目に多く見られます。
原因は「建物につかっている木材の伸縮」と「室内の乾燥」です。
クロスが剥がれる原因①『木材の伸縮』
クロスの種類にもよりますが、伸縮性のないクロスは建物の動きに合わせられず、剥がれてしまいます。
住宅建築には乾燥させた木材を使いますが、それでも水分は残っています。
また、雨などの湿気を吸収するため、膨張することもあります。
そのため、人が感じられないほどわずかに建物が伸縮して動いているのです。
クロスが剥がれる原因②『室内の乾燥』
また、クロスを張る際につかう糊の乾燥によって剥がれることもあります。
高気密高断熱の家は乾燥しやすいので、冬は特に剥がれやすくなります。
冬は加湿器を使って湿度50%前後を目指しましょう。
クロスが剥がれたら補修はできるの?
入居後すぐに補修するのではなく、入居1~2年後に補修をすることをおすすめしています。
なぜ1~2年後なのかというと、ある程度時間が経たないと建物の伸び縮みが安定しないためです。
建物の伸縮が安定したころに補修することで、その後は剥がれにくくなります。
でも、リビングや客間など来客のあるお部屋はクロスが剥がれていると気になりますよね。
弊社の場合、目に見えて気になる箇所については、定期点検の際に補修させて頂きます。
ちなみに、何センチも広範囲にわたって剥がれてくるのは施工不良です。
「施工不良なのか、そうでないのか」の見極めは難しいと思います。
最初から施工不良だと決めつけて業者さんを疑ってしまうと、その後の関係が悪くなることもあります。
クレーマーにならないように、それとなく相談することをおすすめします。
ひとまず、新築のクロスが剥がれていても慌てずに、施工会社に連絡して対応してもらうのがよいと思います。
クロスの耐用年数は5〜10年
また、クロスには耐用年数があり、一般的に5~10年と言われています。
5~10年間ずっと新築のままというわけではなく、張り替えの目安となる年数です。
住み始めてから数年が経つと、変色や変形があるのが当たり前です。
経年によるクロスのダメージは自然劣化なので、業者さんに言っても無償での補修はしてもらえません。
家電と一緒で、時間が経てば劣化していくのは仕方のないことです。