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高断熱住宅=「暖房器具がいらない」は間違い。暖房器具は必要です。


 
「弊社はパッシブデザインの家なので、冬も暖房なしで暖かいですよ」
なんていう営業トークを聞いたことはありませんか?
それはウソです。
 
いくらパッシブデザインにして、太陽光を取り入れる設計をしたとしても、暖房器具は必要です。
高断熱住宅=「暖房器具がいらない」は間違いなので、勘違いしないようにご注意ください。
高断熱のパッシブハウスでも暖房器具は必要です。

 

高性能住宅で選ぶべき暖房器具は?

 
暖房器具として思い浮かぶのは下記のようなものだと思います。
 
●石油ストーブ
●薪ストーブ
●オイルヒーター
●こたつ
●エアコン
 
暖房器具を選ぶポイントは、「エネルギー消費量が少なく、暖房費が安く済むもの」を選ぶことです。
 
エネルギー消費量とは、一次エネルギー消費量で評価します。
家庭に供給される電気やガスをつくるときに必要な、石油や天然ガスなどの化石燃料資源の消費量のことです。
 
こういった資源を削減することが省エネの目的です。
ちなみに、省エネの目的を端的に言うと「いつ資源がなくなるか分からないから節約しよう」という感じです。
 
というわけで、結論。
これからの時代に選ぶべき暖房器具は「エアコン」がベストです。
 
他の器具がダメな理由は下記のとおりです。
エコの観点で見ると薪ストーブは一次エネルギー消費量が少なく、環境にやさしいので省エネには貢献します。
しかし、薪の価格が高く、個人が負担する暖房費がかなりかかります。
石油ストーブはそもそも気密性の高い高性能住宅ではタブーです。
オイルヒーターは消費電力が高くてコスパが悪いのでNGですね。
 
消去法で選んだように見えますが、エアコンはかなり優れた器具です。
一次エネルギー消費量が少なく、暖房費が安く、器具代も安いのがエアコンです。
 
エアコンは暖房だけでなく冷房にも併用できるので、費用対効果も抜群。
買換えも10年ごろが目安で、各種ストーブに比べて長持ちします。
 
 

エアコンは足元が暖まらない?

 
エアコンで暖房というと、「足元が暖まらないし、不快に感じるから嫌!」なんて思う方がいると思います。
断熱気密性の低いお家や、アパートなどでは、そう感じるのもおかしくありません。
 
暖かい空気は上昇するので、エアコンを付けると暖気が天井に溜まってしまいます。
さらに、窓や配管の隙間から外の空気が入ってくるので、いつまで経っても部屋が暖まらないという現象が起きるからです。
 
しかし、高気密高断熱のお家なら、そんなことは起こりません。
気密性が高い=空気の循環がしやすい環境になるので、エアコンを付けるだけで足元までちゃんと暖まります。
 
さらに無垢フローリングを使っていれば、床がひんやりしないので、床暖房がなくても快適に過ごせます。
ちなみに、30坪くらいのお家であれば、6畳の家庭用エアコン1台だけで十分に暖まります。
 

まとめ

 
今日のお話をまとめます。
 
●パッシブデザインの高気密高断熱住宅でも、暖房器具は必要
●暖房器具はエアコンが最高にコスパがいい
●暖房だけでなく冷房にも併用できるので、費用対効果も抜群
●高気密高断熱住宅なら、エアコンだけで十分に暖房できる
 
これは、新築でもリフォームでも当てはまります。
断熱リフォームをする際も、できるだけ断熱性と気密性をアップして、エアコンだけで冷暖房できるようにすると、長期的な電気代削減につながりますよ。

ARCH

書いた人

ARCH

滋賀県東近江市にある工務店 ARCH
高性能高機能な家づくりを行っています

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