夏の部屋干しで湿度上昇|カビ・ダニ繁殖の原因に【部屋干し対策も】
部屋干しすると湿度が上がる
部屋干しすると湿度は10〜20%も上がると言われています。
夏はエアコンを付けた状態で湿度50〜60%くらいなので、部屋干しによって70〜80%まで上昇してしまいます。
なぜこんなに湿度が上がるかというと、洗濯物6kg(家族4人分)につき約3.15kgの水分を含んでいるからです。
500mlペットボトルに換算すると約6本分になります。
室内干しをすることは、これだけの水分を部屋中にまき散らしているようなものです。
湿度が上がるとカビやダニが発生する
高気密高断熱の家は温度・湿度のコントロールがしやすいというだけで、カビやダニが発生しないわけではありません。
当社のオーナー様でも、室内干しをされている方の家でダニが発生した事例がありました。
湿度60%を超えるとカビ、65%以上でダニが繁殖しやすくなります。
部屋干しすることで自ら湿度の高い状態を作り出していることになります。
部屋干しのイヤな臭いも菌が原因
また、部屋干しするとニオイが気になりますよね。
原因はモラクセラ菌です。
ヒトの皮脂やたんぱく質などをエサとする菌で、洗濯しても衣類の中に残っています。
温度20〜40℃、湿度60%以上といった条件がそろうと一気に繁殖します。
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このようなことから、夏の部屋干しは控えたほうがいいです。
とはいえ「共働きで屋外に干せない」「花粉や埃が気になる」という方もいると思います。
そのような場合は下記の方法をおすすめしています。
夏に部屋干しする方法は2つ
【脱衣室に干す場合】
脱衣室に干し、除湿機をつけます。
脱衣室には通気口があるので、水分を含んだ空気を外に出してくれます。
乾くのに時間がかかると菌の繁殖が増えますので、なるべく早く乾く環境をつくりたいですね。
除湿機を使うと洗濯物が早く乾きます。
洗濯物の量によって除湿したい水分量が異なります。
洗濯物6kg(家族4人分)につき約3.15kgなので、4ℓ以上のものを選ぶなど、ご家庭によって検討してください。
また、締め切ることで家の中に水蒸気が広がるのを防ぎます。
窓もドアも必ず締めてください。
当社としては、この方法が一番おすすめです。
【居室しか干せない場合】
どうしても脱衣室に干せない場合は、除湿機をつけ、扇風機を回して空気を動かします。
空気が動かないと水蒸気が溜まったままになり、洗濯物がなかなか乾きません。
扇風機かサーキュレータが必須です。
また、洗濯物が乾くときに水蒸気が発生しますが、窓を閉めたままだと逃げ道がありません。
その結果、湿度が上がってジメジメし、室温も上がります。
可能なら除湿機をつけましょう。
エアコンの除湿機能を使ってもいいです。
除湿機もエアコンも使わない場合は、部屋の窓を開け、空気の逃げ道を作りましょう。
和室やソファの周りなどに干していると、畳や布が水分を吸収してダニが好む環境を作ってしまいます。
あっという間に繁殖しますので気をつけてください。
Q.雨の日は窓を開けるべき?
結論から言うと、雨の日も窓を開ける方がいいです。(エアコンや除湿機を使う場合は閉める)
雨の日は外の湿度が高くなっているため、窓を開けるとさらに湿度が上がりそうですよね。
でも、窓を閉めたままだと水蒸気の逃げ場がなく、室内に停滞します。
たとえ外の湿度が高くても、扇風機などで空気を動かすことで水蒸気を逃すことができます。
全開にすると雨が吹き込む可能性があるので、5cm〜10cmくらい細長く開けましょう。
しかし、外出中は窓を閉めなければいけないので、共働きのご家庭では難しいですよね。
窓を開けるのは家にいるとき限定の方法です。
部屋の広さや洗濯物の量によりますが、エアコンと扇風機の併用で、洗濯物が乾く時間は約2時間となっています。
タイマー機能のあるものを使用し、外出前にセットしておくのがおすすめです。