日射遮蔽で涼しく省エネに
パッシブ設計の大切な考え方で、太陽や風などの自然エネルギーを活用することがあります。
その中でも、夏にかけて意識したいのが「太陽光コントロール」です。
夏は日差しが強いため、室内に太陽光が入ると、室温がぐんぐん上がってしまいます。
太陽光を防ぐことを「日射遮蔽(にっしゃしゃへい)」と言います。
今日は、日射遮蔽が必要な理由を4つお話します。
日射遮蔽が必要な理由
①冷房負荷の削減になる
直射日光が室内に入ると、部屋の温度が上昇し、より強い冷房がに必要になってしまいます。日射遮蔽をすることで、室内の温度上昇を抑制し、冷房の使用量を減らすことができます。これにより、電気代の節約やエネルギー効率の向上が期待できます。
②室内の快適性向上
直射日光は眩しさや不快感を引き起こすことがあります。また、紫外線が含まれるため、日差しを浴びすぎるのは体によくありません。日射遮蔽をすることで、室内の明るさや温度を調整し、快適な居住環境を確保することができます。
③家具や内装材の保護
紫外線は、家具や内装材料なども劣化させる可能性があります。日射遮蔽を利用することで、紫外線から室内の家具や内装を保護し、色あせや劣化を防ぐことができます。カーテンの劣化も抑制できます。
④省エネと環境への配慮
日射遮蔽することで、冷房の使用量を削減し、エネルギー効率の良い住宅を実現することができます。これは地球温暖化や環境への負荷を減らす上で重要な役割を果たします。光熱費の削減は暮らしに必要なランニングコスト削減につながります。
日射遮蔽の実例
実際に、日射遮蔽の例を見てみましょう。
日射遮蔽のポイントは、太陽光が室内に入る前に遮ることです。
ARCHでは「日除けシェード」や「ひさし」「バルコニーの床」などで日射遮蔽を行っています。
正しい日射遮蔽をするために必要なこと
太陽の光は、季節や時間帯によって、角度や日照時間が異なります。
そのため、単純に「東西北面は直射日光を受けないから日射遮蔽はいらない」と決めてしまうのは危険です。日射遮蔽を検討する際は、必ず「等時間日影図」でのシミュレーションを根拠に考えていく必要があります。
パッシブ設計の家づくりを検討されている方は、事前に「等時間日影図などを用いて設計しているか」を確認して頂くのがおすすめです。